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2012年1月 7日 (土)

家族の力

あけましておめでとうございます。昨年、震災・大津波、原発事故という大変な事態が起こり、肉親を亡くされた方々や生活再建の目処もたたない方々が沢山いらっしゃることを思うと、平常通り新年を迎えられたことに感謝です。

ツレアイと知り合ってからこの10年は、毎年、ツレアイの実家で年を越します。義母、四人兄弟とその家族、時には他の親戚や友人まで加わり、大晦日の夕食、紅白歌合戦(今年は総合格闘技などのめぼしい裏番組が無かったので全員で観ました)、年越しそば、三社参り(最近は一社で終わることも多いですが…)、お節&お雑煮、夜のしゃぶしゃぶ&カニ鍋までを過ごします。
外から見ると普通の民家に、子供を含めると15人くらい人がいるので、人間の熱気で暖房がいらないほど。初めの頃は緊張してくたくたになったものですが、ここ数年はすっかりリラックスして過ごせるようになりました。まだまだお節やお雑煮は義母に任せっきりですが…

 ツレアイと出会う前、東京都内の総合病院に呼吸器内科医として勤務していました。下町に数少ない公的病院の一つであったため非常に多忙で、様々な患者さんに出会いました。肺癌、それも治癒の見込みのない患者さんも多く担当しました。入院病床数の関係でホスピスや在宅ホスピスに移っていただく方も多かったのですが、進行の早い方やギリギリまで自宅から通院された方は、お看取りしました。下町にはまだ濃密な家族関係が残っていて、いよいよの時には個室に入りきれない程の家族が詰めかけることも珍しくありませんでした。定期的に点滴をしながら自宅で過ごし、血痰が出て念のため入院していただいたら、直後に奥様の腕の中で喀血死された方、自己破産した際に離婚し連絡先も知らせていなかった妻子と再会を果たした元社長、抗がん剤点滴の合間に娘さんと香港旅行に行かれた女性もいらっしゃいました。一方、ご自身に配偶者や子供がなく、妹や姪に迷惑をかけまいと、体調が小康状態でも外泊されなかった女性、ヤクザと一緒になった娘には連絡しないでと懇願され一人でひっそり逝かれた女性もいらっしゃいました。

人生最後の日々に気を許せる家族と過ごすためには、自分も努力しなくては…と思うようになり、多忙な病院を辞めて大学院にすすみ、多少の「婚活」の結果、今に至ります。来るときに家族に知らん顔されないように、日々精進!と初心に帰ったお正月でした。
また、これから看取る家族・親族がいらっしゃらない患者さんも増えると予想され、医療者としてできることを模索したいと思います。

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